不妊治療を受ける際の医師の選び方

子供が出来ないと思って妊娠に向けて医療の力を借りることを考えたとき、重要なのは、医師をいかに選ぶかでしょう。
生殖補助医療は、卵子や精子というとても小さな細胞を相手とするミクロの世界です

しかし、ミクロの医療を望むのは、わが子の誕生を心待ちにするカップルです。人は、心と体が連動して作用し合う統合体です。ミクロの世界だけに目を奪われていては、患者さみんの妊娠する力を高められません。つまり、患者さんをトータルに診ることのできる医師を探すことを、私はおすすめします。

具体的には、ミクロの世界のむずかしい情報を、あなたが納得できるように説明してくともな れるかを一つのポイントにされるとよいと思います。治療には、痛みの伴うものもあり、高額の費用もかかります。医師から納得できる説明を受けられないまま、望むような結果 を得られなければ、不信感や不満がつのる一方でしょう。

ストレスは妊娠を阻む最も大きな障害です。過度のストレスを負うと、ホルモンの分泌 が全体的に悪くなるからです。とくに影響を受けるのは、女性ホルモンの分泌に重要な脳 下垂体であり、そうなれば、排卵に支障をきたします。

体温計を覗き込むたびに、いつ排卵日がくるか、また、生理になってしまうのではないかという恐れが私を取り巻いていたのだと思います。

それが、過剰なストレスになり、脳に影響を与え、ホルモンのバランスを崩し妊娠できない体質に変えてしまっていたのです。
参考:なかなか妊娠出来ないあなたが確実に妊娠するには?

また、ストレスは体をこわばらせます。そうなると、着床がうまくいかなくなります。 どんなにすばらしい最先端技術を用いたところで、心と体が妊娠に向けて良好の状態にな ければ、よい結果を得ることがむずかしくなるのです。

私のクリニックでは、体外受精を受ける患者さんと、副作用の問題も含めて1時間かけ て話し合う機会を設けています。どんな小さな不安もなくし、スタッフを信頼していただ いたうえで治療を行うことが、よい結果につながっていくからです。

ここにいってみようと思う医療機関があったらまずは受診して医師の話を聞き医療スタッフの対応や熱意を観察してみてください。そして、「ここならば信頼できる」と 感じてから、通院を決めるとよいと思います。

また、医療機関そのものを見きわめることも大事です。たとえば、精液検査にしても、 精度は医療機関によって異なります。「精子に異常なし」と診断されたはずが、違う医療 機関でも検査を受けたところ、精子に問題が見つかったというのは、たびたび耳にするケースです。医療機関の評判だけでなく、どんな設備が整い、どのような治療が受けられ、ど の程度の妊娠率なのか、きちんと医療機関側の説明を聞いたうえで通院を決めるとよいでしょう

子供ができない!不妊治療の現状

妊娠をむずかしぐしている原因が検査により明らかになれば、その原因に応じた方法により、妊娠への可能性を高めていくことができます。
そのための医療が、一般には「不妊治療」と呼ばれています。不妊治療には、次の二つのカテゴリーがあります。

妊娠する方法は、二つあります。 一つは自然妊娠で、男女の性行為によって精子と卵子が受精し、妊娠するという一般的な方法です。 二つめは人工妊娠で、医学的な技術によって受精を行う方法です。
参考:子供ができない理由

一般不妊治療
最先端の技術は用いずに、従来の方法で行う治療法です。
・タイミング療法II排卵日を予測し、その日に合わせて夫婦生活を持つ療法。排卵日をいかに正しく予測するかが重要。
・人工授精IIパートナーの精液を女性の子宮に流し込む方法。精液をそのまま流し込む方 法と、洗浄濃縮することによって精子のエリート集団をつくって注入する方法がある。

生殖補助医療
最先端の技術を用いて、妊娠をサポートする医療です。現在は、培養液の進歩によって、受精卵を着床寸前の状態にまで育ててから子宮に戻せるようになり、妊娠率が確実に高まっています。
・体外受精II採取した卵子と精子を同じ容器に入れて受精させ、その受精卵を子宮に戻す方法。
・顕微授精II採取した卵子の中に精子を一つだけ入れて、確実に受精させ、その受精卵を子宮に戻す方法。正常な精子が一つあれば受精が成立するので、重度の男性不妊症でも妊 娠の可能性が広がる。

一般的な方法を紹介しましたが、現在は、技術も設備も薬も培養液も、あらゆる方面に生殖補助医療は発展し続けています。これにより、妊娠率は確実に高くなってきています。 体外受精が始まった当初、日本における妊娠率は20%ほどでした。現在は、20から40といわれています。 生殖補助医療による妊娠率は20%を超えます。これは、世界トップクラスの成績といえるでしょう。治療は、スタートから少なくても1年以内の妊娠を目標に進めていきます。なお、タイミング療法だけで妊娠するカップルは、全患者さんの20%、人工授精は30%です。すべてを合わせれば、およそ20%の患者さんが妊娠しています。

不妊を克服しサプリメントを用いて妊娠したマタニティーライフ

妊娠は女性であれば誰でも一度は考え、憧れるものだ。実際に妊娠してみると嬉しいことや喜びばかりではない。

妊娠を維持する自分への身体の負担の大きさに言葉も出なくなることが多い。もしあなたが、毎日を活発に、元気いっぱい病気ひとつせずに生きてきたのであればなお辛く感じるかもしれない。

マイナートラブルは妊娠につきものだ。自分ではない、全く違う一人の人間を抱え込んだのだから普通でいられるはずがない。言葉は悪いが「胎児は異物」だ。

その異物を抱え込んで、自分の中で育て、外に生み出そうというのだから神業だ。それでも必ずなし得て、この世に新しい命を生み出すことがあなたにはできる。その命はあなたにしか生み出せない。

子どもとは、自分とは全く違う人間。その言葉は、育てていく中で必ず何度も噛みしめることになる。

私と違う人間が私の中にいるのだから、マイナートラブルが起こっても当然自分がそうであったように、子どもは人生を歩き始めたら何度も苦しい思いを味わう。

病気であれ、勉強であれ、人間関係であれ。母親になることができても、子どもの苦しみを代わってやることはできない。妊娠中のマイナートラブルはこれから子どもが受けるだろう苦しみを、ほんの一部代わってやったのだと思えばいい。もう二度と代わってやることはできないのだから。

今自分が辛く思うマイナートラブルも、これから味わう陣痛の痛みも赤ちゃんの顔を見ると忘れてしまうのが世の常。「だから何度も妊娠して兄弟を作ってしまうのよ。」よく聞く力強い先輩ママの言葉だ。

今は無理をせず、夫と分かち合いながら、信頼できる医師と相談しながら、このマイナートラブルを赤ちゃんを迎えるための準備なんだ、と折り合いをつけて、受け止めて過ごしていけると良い。そして、あなたの周りには妊娠、育児をしていくために驚くほどたくさんの味方がいることや妊娠したいがために不妊サプリを使用している人もいることを必ず覚えていてほしい。

哨乳類も、実は卵から生まれる

これは人間以外の卵を考えてもらうとすぐ分かります。ニワトリの卵は有精卵であろうが無精卵であろうが、かたちも中身も変わりません。有精卯のほうが栄養があるともいいますが、卵の栄養は受精しなくても完成しています。魚はたいてい体外受精です。メスがパァッと水中に卵を放出し、それにオスが精子をふりかけます。

ニワトリも魚もカエルも、体内受精であれ体外受精であれ、みんな精子からはDNAの半分をもらうだけで、卵の中だけの栄養でヒナやオタマジャクシが大きくなって、照化します。外に出るまではメスの生んだ卵の栄養だけで染色体を合成し、細胞分割し、成長・成熟します

ヒトの卵も同じようなものです。受精した後、卵の殻から飛び出すまでは、この卵の中のものだけで主なエネルギーを生産し、染色体をどんどん合成し、細胞分割して、成長していくのです。

ただ、硬い卵の殻に覆われているわけではないので、体液中で乾燥しないように守られていなければなりません。
意外に知らない人が多いのですが、ヒトもまた烏や虫と同じように僻化もします。ハッチング(僻化)といって、ちゃんと殻から飛び出すのです。

正確には透明帯という膜ですが、照化できないヒナや魚がいるように、人間の卵でも殻が固かったりして僻化できずに妊娠に至らない卵もあります。私たちは小学校時代から、ヒトは噛乳類であるとして、卵で生まれる動物とそうでない動物とに分けて教えられます。でも生物としては、浦乳類もやはり卵から生まれるのです。

いい卵だけが妊娠に結びつく

ヒトと他の動物の卵の違いは、受精してからの道のりの険しさでしょう。

皆さんのイメージでは、〃卵″というとニワトリやウズラの卵の感覚で、受精したら、即ヒョコが生まれる感覚です.学校教育でも、精子が卵子にたどりつくと、受精の後すぐ着床にいってしまいます.「受精したら8割9割は妊娠」に近い感覚です。

でも卵が受精して受精卵になっても、妊娠に結びつくわけではありません。妊娠までいくのはいい卵だけです。

体外受精や顕微授精では、人工的に卵子を取りだして、そこに精子を振りかけたり、あるいは顕微鏡下で精子を1匹卵子に注入したりします.でも精子が入ったからといって受精現象が起こるわけではありません.受精したかどうかは、翌日前核を観察して初めて分かります。

卵子はたいてい排卵誘発して多めに成長させて採卵しますが、全部が受精に至るわけではありません。

細胞分割を始めてからも、その様子はいろいろです。同じ2細胞、4細胞でも、細胞の大きさがきれいにそろっているものもあれば、大小不ぞろいだったり、ツブッブしたフラグメンテーション(細胞の断片化したもの)があったりします。

その中で順調に細胞分割した受精卵を子宮に戻してやるのですが(これを庇移植といいます)、きれいな状態の良好歴ほど、子宮に戻した後ちゃんと着床して妊娠する確率は高くなり、状態の悪いものほど期待はできなくなります

そしてこのよい庇に育つ卵がどれだけ採れるかは、やはり年齢が高くなるほど難しくなります。

落卵は生命の奇跡の原材料

〃いい卵″とは何でしょうか。
これはいくら顕微鏡で見ても、外からでは判断できません。

それは受精した後、細胞分割してからの様子で初めて分かります。きれいに細胞分割を続け、ちゃんと照化して着床し、赤ちゃんにまで育つのが〃いい卵″です。
卵は妊娠の大もとの原材料です。

成熟した卵子は、人間の細胞の中で最大のものです。120ミクロン、0.1ミリくらい・ディッシュの中に入れると、小さな点でポチッと目で見えます。肉眼で見える唯一の細胞です。親指の先が普通の細胞とすると、卵子はビーチボールくらい。体積にしたら何千倍です。

なぜそんな巨大細胞かというと、卵の中には、DNAを半分もらう以外のすべてが入っているからです。そこに一つの生命がヒトとして誕生するために必要なすべての大もとが入っているからです。足りないのはDNAの半分だけ。赤ちゃんの材料は卵と精子の二つですが、卵にはDNAの半分、赤ちゃんの素材も栄養も全部詰まっています。

かつ卵は工場でもあって、そこで新しいタンパク質やら何やら、必要なものをどんどん生産し続け、また、そのためのエネルギーもつくり続けます。DNAはヒトをつくる設計図です。

受精後の卵は細胞分割して毎日どんどん発育します。僻化して子宮に着床してからは、子宮から栄養を補給して発育します。

精子は人間の設計図のDNAの半分だけを持ち込んで、卵の新しい生命活動のスイッチをオンにする、それが主な役目です.オンになって、卵が動き出すのです。